kiss 21 - MoonLight -後半

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------------------------------------------ 「昼から合コン?」 「デートするから、引いて」 佐藤は、俺に名刺の束を広げて見せた。 高飛車な女を気取る佐藤が、俺に余裕の笑みを見せている。 こいつは.... ちょっと、モテたと思ったら、直ぐ浮き足立ちやがって...... 杉田と朝帰りして、 さっき俺とキスした足で合コン? なんで.....…、こんな奴好きなんだろ....。 ------- 昼間のシュレッダーの件、 正直なところ、全く俺が悪いとはおもってはいない。 けど、まあ、アイツに謝罪しようと思い、 一人説教を受ける羽目になった佐藤を待った。 それなのに、いっつもアイツの顔を見る度上手く行かない。 ”ごめん”の一言も ”好きだ”という気持ちも、 もっと簡単に佐藤に言えたら、俺と佐藤の関係はまた違ったんじゃないかな。 中途半端に優しい佐藤を非難して、 杉田のことを出しにして、 本当は、俺がお前の優しさに 気持ちは四六時中揺れっぱなしなんだ。 俺は、俺が佐藤に抱く本音をぶちまけた。 何度も諦めようと思っては、 何度もこんな恋から逃げ出そうとしたのに、 逃げらん無い。 佐藤が好きで好きで、堪らない。 もう、自分を抑えられないよ。 苦しいんだよ……佐藤。 「杉田君と付き合う」 どうしてそうなんだよ。 何で俺じゃないの? 何でわかんない? 「俺のほうが愛してる」 好きだ、愛してる 俺の気持ちを伝える。 でもアイツは、 「もう止めて!」と叫んで逃げていった。
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