第1章

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ある日、携帯に着信があった。高校時代の友人でクラス会のお誘いだった。 10年以上もみんなにあっていない。 私は工業高校の出身なので女の子はクラスに3人しかいない。 その3人の中で連絡がとれたのが私だけだったらしい。 もちろん返事はOKだった。 クラス会までにダイエットしながら仕事に励んだ。 場所は友人が経営するレストランでということだった。 当日、午前中に新しいクライアントと打ち合わせ。今回は地下にある小さなバーを担当する。 場所は都内にあるが本当に小さなお店なので隠れ家的なお店にしたいとクライアントからの要望だった。 そんなに大きなお店ではないが静かな大人の雰囲気がいいと思い、資料など集めたりしないといけないなあと考えながら打ち合わせをした。 こういう物件を扱う場合オーナーなどの人柄なども知る必要があるので打ち合わせは重要である。 何度か打ち合わせをしないといけないので時間もかかる仕事である。 他の担当の仕事もあるので忙しくなりそうだった。 打ち合わせが終わり1度事務所に戻り担当中の設計を仕上げるとクラス会の開始の時間まで2時間しかなかった。 1度自宅に戻りたかったがそんな時間もなさそうなので事務所で着替えてそのまま向かうことにした。 着替えるといってもカジュアルなお店だときいたのでちょっとだけおしゃれしただけだった。 いつもはヒールも低めのものだが久しぶりに高めの黒のヒールをはくことにした。 そして、地下鉄にのってクラス会のお店にむかった。 時間は午後7時くらい、始まるにはちょうどいい時間だった。 店につくと私は少し緊張した。何年ぶりかに会う友人たちはきっとみんなそれなりに年を重ねているのだろう。
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