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……もう。それ、お見合いのセリフだ。
あぁ、この人、天然過ぎる。
…女の子に免疫などないし、こうゆう展開には慣れていない。
けれど、そんな動揺を顔に出さないように、笑顔でとり繕う事にする。
「……えっと、釣りとか…?」
……それを実範さんがメモしていく…。
つい、白く細いい指がサラサラと綺麗な文字を綴っていくのを目で追ってしまう。
「…釣りかぁ、点数高いよね」
…何が?
首を傾げる俺に、実範さんが考えるような仕草をした。
「…ほら、キャンプとかで何も出来ない人より、釣りが出来たりする方が格好いい気がするでしょう?女の子ってそうゆうの弱いものよ」
…そう言って、実範さんはノートに二重丸を書いた。
俺が、二重丸を貰うの小学校以来の事で…
…それが、なんだかくすぐったくて温かい気持ちになる。
「…じゃあ、釣りは全面に押し出す方向で」
全面…?それって、どうやるの?
……具体的に。
…考えるように机に両肘をついた俺を見事に無視して、実範さんは質問を続けた。
「…普段は何をしてる?」
「本読んだり、パソコンいじったりだけど」
「うんうん。パソコンスキルは点数高いね。…読書も物静かな雰囲気がして、いいと思う」
………ここ十数分で分かったことだが、実範さんはかなりポジティブだ。
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