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「とりあえず、キャラ作りの勉強をしようか?…明日夕方5時に駅前に集合ね?」
…そう言って、実範さんはにっこり笑った。
「そうだ、ゆずるくん。メルアド教えて?」
…そう言ってケータイを開いた実範さんに頷いて、俺もケータイを取り出して開く。
「…赤外線でいいですか?」
「OK」
…左手を上げながらの、少しオーバー過ぎるリアクションが可愛い。
……なんか、楽しいな。
それに、実範さんはいつも俺をどこか懐かしい気持ちにさせてくれる。
…安心と安定。
俺の心は学校にいる時より、落ち着きを取り戻していた。
…朝にはクラスのみんなに、俺が綾乃さんに振られたとゆう事実は、とっくに知る所となっていた。
……影で指を差されて笑われるのも、腫れ物のように扱われるのも、もううんざりだ。
…変われるのかな?
変えられるのかな?
…今までと違う自分になれば、見えてくる世界が違うのかもしれない。
彼女の世界が凄く、色とりどりに輝いて見えたから…
……俺は変わってみたいと、思えたんだ。
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