作戦会議。

4/4
前へ
/160ページ
次へ
  「とりあえず、キャラ作りの勉強をしようか?…明日夕方5時に駅前に集合ね?」 …そう言って、実範さんはにっこり笑った。 「そうだ、ゆずるくん。メルアド教えて?」 …そう言ってケータイを開いた実範さんに頷いて、俺もケータイを取り出して開く。 「…赤外線でいいですか?」 「OK」 …左手を上げながらの、少しオーバー過ぎるリアクションが可愛い。 ……なんか、楽しいな。 それに、実範さんはいつも俺をどこか懐かしい気持ちにさせてくれる。 …安心と安定。 俺の心は学校にいる時より、落ち着きを取り戻していた。 …朝にはクラスのみんなに、俺が綾乃さんに振られたとゆう事実は、とっくに知る所となっていた。 ……影で指を差されて笑われるのも、腫れ物のように扱われるのも、もううんざりだ。 …変われるのかな? 変えられるのかな? …今までと違う自分になれば、見えてくる世界が違うのかもしれない。 彼女の世界が凄く、色とりどりに輝いて見えたから… ……俺は変わってみたいと、思えたんだ。     
/160ページ

最初のコメントを投稿しよう!

49人が本棚に入れています
本棚に追加