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戸惑いと本音。
mission2.
-映画鑑賞-
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〈実範side.〉
昼休み、友達と昼食を食べていた私の机の上でケータイが振動した。
ゆずる君からだ。
“苦手な英語が当たっちゃいましたー(汗)。放課後クラス準備があるので終わり次第、真っ直ぐ駅に行きます”
…アドレスを交換してから何度目かになるメールに、思わず微笑む。
“ゆっくりでいいから、気を付けて来てね”
ゆっくりと考えた文章を打ち込んで、送信が完了した画面を見て思わず微笑むと、そんな私のメール画面を覗きこんでた友達が声を上げた。
「…相手、男じゃん」
「「「「え?」」」」
…クラスメートにいっせいに画面を覗き込まれた私は、ケータイを鞄の中に隠した。
「なになに、彼氏?」
「…違うよ」
……女子高であるこの学校では、男の子の名前にみんな敏感だったりする。
かなり、過剰に。
「……実範ーっ、私に紹介…」
「しない」
…そんなの、ハイエナの群れに肉を投げ込むようなモノだし。
そんな恐ろしい事、出来るわけない。
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