†チューリップ～王子様の魔法使い†

戸惑いと本音。

…いつのまにか届いていた実範さんのおやすみメールを安定剤にして、宿題を終えた俺は結局夕食には手をつけないまま、日付が変わると同時にベットに倒れこむと、ベットに沈み込みシーツの感触を頬に感じるのと同時に意識を手放した。

淡い夢。

…絹ずれの音がする。

なぜか俺はキラキラと光る金色の悪趣味な回廊を俺は走っていた。

…脳内は婚約者に会わなければならないってゆう思いと…悔しさと、憤りでいっぱいだ。

…足音をたてながら歩いて、扉の前までくると少し大げさなくらい音をたてて扉をあけた。

……俺の婚約者はこのお屋敷の長女、名をパトリオット・アデル。

「どうゆう事です、何故彼女を…」

…全て言い切らないうちに、汗だくで泥まみれで駆けつけてきた俺を鼻で笑った彼女はゆっくりと椅子から立ち上がった。

「なんてザマなの、サミュエル。…婚約者の前に来る時くらい身なりを整えたらどう？」