夢と現実の狭間の答え。

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ニコニコと笑うゆずる君に根負けして、うつむいてゆっくりと言葉を紡ぐ。 「…えと、お姫様」 そう言った私に、ゆずる君は目を丸くした。 「いつも見てる夢があるの。その夢で私は魔女だから、お姫様になりたくて。…昔から憧れてた」 「魔女?…どんな、夢?」 「…花を売ってる。よく通ってくれる人が居るんだけどね? 赤いチューリップを渡すの」 「え………」 「…最後は魔女だって言われて火炙り。…本当は、お姫様になりたかった。夢にこんなに影響されるなんて、本当に馬鹿らしいんだけど。何回も何回も繰り返し見ると…なんか、ね?」 …その言って顔を上げると、ゆずる君が目を見開いて固まっていた。 顔色が悪い。…どうしたんだろ? 「ゆずる、君?」 「…ねぇ、実範さん。かすみそうの花言葉、知ってる?」 …真剣なゆずる君の表情に、私は小さく頷いた。    
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