夢と現実の狭間の答え。

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「…こ、これは、なにかな?実範さん」 「…当日テンパらないように、告白の内容を考えておく為の紙よ」 「え、でも俺…。こうゆうの苦手…」 「…だから、一緒に考えよう?ねっ」 …にっこり笑った実範さんに、逆らえそうもなく… 俺は黙ってボールペンを握った。 「…書き出しはどうしようか?」 「えっと、秋風の吹き荒む今日この頃とかどう?」 「…却下、文章硬い。キュンとしない」 …うわ。そこまで言われると、自信なくす。 「そうだ。ゆずる君?ゆずる君が綾乃さんを好きになったきっかけを書くとか」 「…そうゆうのが、キュンとするの?」 首を傾げる。 …だって、わからないから。 「…自分の事をどんなきっかけで好きになったのかが分からないと、その人の考えがわからないもの」    …そうゆうモノなのか。 「…そうゆうの少し勉強した方がいいかもね。明日、家にこれる?」 …え? …実範さんには、何か考えがあるらしい。  
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