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「リオー?部屋間違えてるぞー?」 話しかけてみるものの、返ってくるのは寝息だけ。 肩を揺さぶってみる、とかはどうだろう。 だめだそれこそ理性が持たない。現役男子高校生は危ないんだぜ。 …でもさ、考えてみろよ新城レオ。 こんなチャンス、今後そう簡単にくると思うか? 答えはノー。 と、いうことはさ。やっぱりここは肩揺さぶる攻撃でいいんじゃねぇか? 脳内で独り芝居をした結果、やはりここは危険を冒してリオに触れてみようではないか、ということに。 ゆっくりと、床に落ちているものを踏まないようにベットに忍び寄る。 そして、肩を軽く押してみる。 か、固い、だとっ…! 衝撃の事実。リオの肩は予想以上に固かった。 俺の肩も固い方だけど。だってサッカー部だし。だけどそれ以上に固い気がする。肩凝りとかじゃなくて、筋肉の固さ。 うそん、いつのまにリオはこんなに成長しちまってたんだい。 きっと女子みたいにやわらかいんだろうなー、という俺の淡い幻想が消えた瞬間であった。 だがこんなことで嫌いになるほど簡単じゃないんだよ。むしろ既にギャップ萌えに変換されてる。俺の脳って万能でしょ。 と、いうことで。 どうしよう、凄くどうしよう。これ以上は触れては危険な気がする。レッドゾーンな気がする。 いくら身体が固かったからといって、それはリオに違いなくて。 このすやすや寝ている天使には間違いないわけで。 こんな至近距離で、しかも触っちゃって、さらにギャップ萌えで。 俺の脳内で警報が響いてます。 でも、また脳内独り芝居。 ここまできたんなら、勢いでもう少しだけいってみろよ。 いやでも流石に持たないって。 いやいや、起きなければ大丈夫だって。 いやでもさ、リオって眠り浅いはずなんだよな。 とかやってると、 「兄ちゃん、じれったい」 「へっ?っちょ、うわっ」 いつの間にか、目の間が白いです。ベットのスーツの色ですね、これは。 そして、背中に生暖かい感触があるんですけど、これはなに。腕みたいなんだけど。 そしてそして、なんだか顔の真横に人の髪と思われるものがあるんですけど。肌にあたってくすぐったい。 「ねぇ、兄ちゃん」 「ってリオなにしてんだお前ぇええええええええええええええ!!!」 どうやら俺は、リオに腕をつかまれてベットの中に入り、そしてリオに抱きしめられているっぽい。
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