The evil that men do

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「まあいいけどさ。そっちがその気なら、こっから先は命のやりとり。そこんとこ、オッケー?」 男に聞くセトミの目は、すでに見るものを射抜くような殺気にあふれている。 「う、うるせえ! いいかげん生意気な口をやめねえと、本当にぶっ放すぞ!」  そう猛る男の狙いは、ぶるぶると震えて定まっていない。大方、怒りに任せて抜いたが引っ込みがつかなくなったか、我を忘れて怒りに震えているかのどちらかだろう。どちらにせよ、それによって自分が死ぬかもしれないというところまで思い至っていない。  ほんとに、ふざけたくらい最高な世界だ。誰も彼もが明日をも知れない、ギリギリの命なんて。今日の勝者が明日の死体。最高すぎてつばを吐きかけてやりたくなる。  誰にも分からないほど小さく、セトミは歯噛みする。 「……いいよ。じゃあ、さっさとやろう」 「て、てめえも抜けよ!」  男の言葉に、セトミは首を横に振る。
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