…魔法の言葉…

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言いたい事を伝えられず 時間だけが流れる… このままではいけない 自分から動かなければ何も始まらない 僕は彼女に気持ちを伝える決心をして リダイヤルを押す… callが鳴る… 一回…二回…三回…四回… 出ないか…… 五回…六回… 「もしもし」 彼女だ… 何時もなら緊張しているが 今日の僕は違う… 僕は生まれ変わる…… 昨日までの意気地無しの僕から そして、いつも通り他愛もない会話… でも、ここからは違う。 勇気を振り絞り今まで言った事の無い言葉を発した… 「週末、映画見に行かへん??」 「うん」 OK……オーケー!!! 僕は叫びたいぐらい嬉しかった 彼女と制服以外で出会う事が出来る喜び 彼女と同じ時間を過ごせる喜び そして、その時言うべき言葉の重圧 期待と不安が交じり合い 何とも言えない気持ちの中 僕は心で魔法の言葉を呟いていた 心の中で………ずっと………
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