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最初は笑って許してくれていた彼も、大事な約束を仕事を理由にキャンセルされ続けたら、いろいろ面白くもなかっただろう。
当然浮気を疑われたりもした。
出張先からの電話に出ない彼を私も疑った。
そんな悪循環が重なって、ケンカが絶えなくなりそのままフェイドアウト。
だけど私何かした?
荒木課長を怒らせるようなことをしたんだろうか?
そんなに怒られるほど仕事が出来ないほうでもなかったのに。
もしかして荒木課長、私のこと好きなんじゃないの?
なんて笑えない冗談を思いついたこともあった。
無表情で淡々と仕事をこなす荒木課長に聞く勇気なんてないし、今となってはそれもどうでもよくなってしまった。
彼と別れたことに後悔も無い。
風の便りに年下の可愛い人と結婚したと聞いたけど、悔しい気持ちも悲しい気持ちも微塵もなかった。
結局縁がなかったってこと。
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