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「…太田さん。」
奈央子の姿が視界に入るとそう呟きながら、野城が歩いて来た。右手には、黒い長方形の折り紙を持っている。
それを見て感激する奈央子。
「黒の短冊……!本当に作ってくれたんだね!」
「まぁね」
「野城くんって友達思いなんだね!」
「僕は優と友達じゃないけどね。ま、君に頼まれるなら…」
と野城はクールに答えた。
奈央子は周囲を見渡していた。優の姿がない。
「仕方ない。ここに置いておくか」
野城は黒い短冊を、短冊置き場となっている机に置いた。
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