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「野城くん!わ、ありがとう!でも、何でそんなに持ってるの?」
「いま、風紀委員なんだ。だからたまにこうやって補充しに来てる」
「へぇ~っ!すごーい!」
野城はそう言いながら、机の上に短冊たちを『補充』した。早くも数人の男子らが「ちょうだい」と取って行く。
一方あかねは、すでにお願い事を書き終え、笹の葉に取り付ける作業に移っていた。
「ははは。ありがと」と照れる野城。
「もしかして野城くん、短冊 作ってもいるの?」
「いや、それは別の子がしてる。ハサミで切ったりするのは苦手なんだ。僕は、ここに運びに来てるだけさ」
「へ~っ」
「あら優、おはよ」とあかねの声が耳に入ってきた奈央子は、思わず振り返った。
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