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野城は死刑宣告を言い渡された罪人のような、絶望にも似た表情をしていた。
「でも…太田さんがそう言ってるだけで、本人はべつに、他の色でも良いんじゃない?たかが短冊ごとき…」
「イヤ、黒が欲しいわ~俺。
あぁー欲しいわ~黒。
え、何ナニ作ってくれんの?野城クソ」
野城の言葉を遮り、わざとらしく言う優。
そして、キラキラした眼差しで見つめる奈央子の姿。
まさしく、天使と悪魔。
「野城クンって凄いよなー 奈央子」
「うん!凄い!」
「気が利くよな」
「うん!」
「気が利く男はイイよなァ」
「うん!」
「優しい男はモテるよなァ」
「うん!」
「わかったよ・・・。
次の休み時間、作ってここでお前に渡しに来るから。黒色なら、形はどんなんでも良いんだな?」
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