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北方係長に冷やかされ、酒口は久坂を取調室へと連れて行く。
酒口とは、幸運だけで刑事となった男。
今回のように、偶発的な事件の発生に居合わせ逮捕した事で、交番勤務から刑事へと昇進したのだ。
北方は、それを揶揄したのだ。
そして、酒口が久坂を連れて取調室に入って、五分と経たずに別の騒動が千葉北署に発生する。
正面玄関前で、連続した爆発音が響き渡った。
それは、二階の刑事課まで響いた。
「おいっ、矢次。今の何だっ」
「爆発音でしたよね」
まさか 警察署を、爆破しようなどと思う者などいない。そう思いながらも、耳に届いた爆発音に北方と矢次のみならず、一同が刑事課を飛び出していく。
職員の大半が、正面玄関前に集まった。
「何だよ、爆竹かよ」
署員の一人が、その痕跡を見てそう言った事で爆発物が判明した。
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