プロローグ

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   千葉県習志野市内のアパート。  平日の昼間ながら、部屋の中には陽射しが差し込まず薄暗かった。  部屋の中で光源はひとつ。  机の上のデスクトップパソコンのモニターが、過去の新聞記事を表示している。そのモニターの光だけが、薄暗い室内を仄かに照らしていた。  室内を照らすには頼りない明かり。  その明かりに浮かび上がる部屋の壁には、千葉県内で発生した重大事件の新聞記事の切り抜きが、コルクボードに貼り度されている。  ガラス扉付きの書棚には、スクラップブックが十数冊ならんでいる。  その他には、様々な書籍が並ぶ。  経済学書。  心理学書。  各種辞書。  人気コミックス全二十五巻。  有名人のエッセイ本。  書籍には、統一感の欠片も無い。
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