第3霊:僅かな現実味、極度な異常さ

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「まぁ、そういわずにサンドイッチも食べてよ。折角いぬいっちゃんが買ってきてくれたんだしさぁ~」 「アンタ、あの子をパシリみたいに扱ってないか?」 僕の客観的な視点からみた物言いに、不才は、そんなことないよ~と気の抜けた声を出す。 「あれ?そういえば、いぬいちゃんは?」 僕はコンビニまで食べ物を買いにいってくれた、いぬいちゃんに一言いいたかったのだが、どういうわけかここにはいなかった。 トイレかなんかに行ったのかな?と予想している僕に、しかし不才は何の気なしにこう言った。 「いぬいっちゃんは、夜のパトロールに行ったよ」 「パトロール?」 「そ、君みたいな目に遭っている人がいないかどうかのね。連絡がないあたり、今夜は大丈夫そうだけど」 君みたいな目に遭っている人……。 ソレはすなわち、あのサラリーマン風の男のような常軌を逸した存在に襲われることを指しているのだろう。 いや、それ以上に疑問があった。 「毎日…あんなやつがいるっていうのか?」 自分は宝くじ並の割合で、こんな不幸に巡り会ったものだと思っていた。 なのに、本当はそれが日常茶飯事に起きているというのか? 僕の問いに不才は少しの間を空けてから答えた。 「毎日じゃないさ。多くても週に3回くらいじゃないかな?」
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