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2013年 8月10日 【日嗣のぞみ・2】
2013年 8月10日
【日嗣のぞみ・2】
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「織姫さま……ですか?」
夜の宴会に参加し、のぞみは零斗によって彼の親戚という親戚に紹介された。
その後、のぞみは零斗の身内だという年配の男女に囲まれ、根掘り葉掘り話を聞き出されている。
飲めや食えやと次々に酒や食事を勧められ、ほろ酔いなこともあり、のぞみはほとんど平常心を失っていた。
「さよう」
零斗の祖母だという節子はのぞみの隣に陣取り、話題の中心となっていた。
節子の反対隣に座っている零斗は幼なじみだという男連中に飲まされて、すっかり眠り込んでいる。
「旧暦の七夕、それが今月13日。12日の夜更けに、我ら鬼首哭村の人間は七夕神に嫁御を差し出して供えねばならぬ」
「はあ……嫁というからには、若い女性でなければならないんですか?」
「さよう」
この老婆の口癖らしく、節子はさっきからさよう、さようと繰り返す。
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