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「…な、わけない」
「またまた、照れちゃって。逢いに来たんだろ?正直に言えよ」
ニヤニヤ笑いながら、あたしに顔を近付ける。あたしは海翔の体を払い退け立ち上がった。
「苺持って来ただけだよ。おばあちゃんに頼まれたから、仕方なく持って来たの」
「苺?」
海翔はダイニングテーブルの上に置いた苺に視線を向けた。
「うまそ、苺かぁ。俺果物大好きなんだよな。美優も一緒に食う?」
「…いらない。あたし、母屋に帰る」
帰ろうとしたら、右手を捕まれた。
「待てよ」
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