Cherry 5

6/25
前へ
/25ページ
次へ
あたしの心臓がドキンと跳ねた。昼間海翔に抱き着かれたことを思い出した。 我が身に危険を感じ、思わず海翔を睨み付ける。 「離してよ!」 「まぁまぁ、そうおっかない顔しないで。苺食べる間くらい、付き合ってくれてもよくね?」 トーンダウンした声、ジッと見つめる目は空翔にそっくりで、黙って見つめられたら、空翔に見つめられていると錯覚を起こすくらい、同じ瞳…。 海翔はあたしの肩を掴み、無理矢理椅子に座らせた。 そして、あたしの目の前で真っ赤な苺を右手で掴み、パクパクと食べ始めた。
/25ページ

最初のコメントを投稿しよう!

515人が本棚に入れています
本棚に追加