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「俺は熟した果実より、少し青いくらいが好きだな。ちょっと酸味がある方が、甘いよりうまい」
海翔の口に入る苺は、真っ赤に熟した甘い苺。
「ほら、美優も食え」
海翔は器をあたしに差し出す。
「いらない。あたしのは母屋にあるし」
「遠慮すんな。ほら」
1番大きくて赤い苺を、海翔はあたしの口の前に付き出した。甘い苺の香りが鼻を擽り、思わず口をあけそうになりキュッと唇を結ぶ。
「いらな……ぅぐぐっ」
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