Cherry 5

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ほんの一瞬の出来事。 これは事故だ! これは悪夢! あたしの脳内の思考回路は、完全に制御不能に陥っている。 「な、な、な、な、」 「何をしたのかって?」 あたしは張り子の虎みたいに、コクンコクンと頷く。 「わかんなかった?キスだよ。俺、美優みたいな生意気な女、結構好きみたい」 「…キ…ス!?」 あたしの思考回路が、やっと正常に動き出す。海翔の胸をドンッと押し退け、右手で拳を握り、海翔の左頬を目掛け振り上げた。 「サイテー!!」
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