Cherry 6

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「違います、そんなんじゃない。もういいよ」 立場が悪くなり、あたしはプイッとそっぽを向く。美生ちゃんはクスクス笑いながら、自販機で買ったジュースをあたしの頬に当てた。 ひんやりとした感触に、思わず飛び跳ねる。 美生ちゃんは悪戯っ子みたいに笑ってる。無邪気だな。大人なのか子供なのか時々わからなくなる。 「美優、あまり熱くならないの」 暢気に笑ってる美生ちゃん。笑ってる場合なの? 妊娠してるんだよね? パパやママにどう説明するつもり? あたし、これでも心配してるんだよ。パパのことだから、穏便に話が進むわけない。 想像しただけで、身の毛がよだつ。海翔が悪魔なら、パパは大魔王だ。 大魔王と天使、勝負は戦う前から決まってる。
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