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あたしは渡された缶ジュースを一気に飲み干し、美生ちゃんと駅のホームに向かった。
電車に乗り、空席を見つけたあたしは美生ちゃんに座るように促す。
「私はいいよ。美優が座りなさい」
「ダメだよ。あたしは若いから平気。美生ちゃんが座りなよ」
だって美生ちゃんは妊婦なんだから。
「変なの」
美生ちゃんは笑いながら、座席に座る。
あたしは今から始まるバトルにヒヤヒヤしながら、美生ちゃんと帰宅した。
「ただいま」
「お帰りなさい。美優、ちょっと来なさい」
帰るなりママに呼ばれた。
あたし?呼ぶ相手間違えてない?説教なら美生ちゃんでしょう?
「なに?」
リビングに入ると、ママは美生ちゃんよりもあたしに視線を向けた。
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