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「美優、模擬試験をサボって新宿で何をしてたの?」
「えっと…」
ヤバいな、ママ以上に怖い目をしてる。
「友達と遊んでた」
「嘘、一人だったよね?もしかして、私のこと見てたの?」
嘘をつくのが下手なあたし。
動揺して、思わず目が泳ぐ。
「見たんだ…。だから駅であんなことを聞いたのね?」
「ごめんなさい。偶然…見ちゃった」
「いつから見てたの?」
「駅の構内で、腕組んで歩いてるとこ…」
美生ちゃんは呆れたように、大きく溜め息を吐いた。
「そんなところから見てたの。パパとママにはまだ秘密にしてくれる?」
「いいけど。あの人何歳なの?」
「彼は三十一歳よ」
「さ、三十一!?おじさんじゃん!」
「失礼ね、彼は大人なの」
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