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「っ!?おいこらっ!てめぇ、何してやがるっ!」
「は?何って喉乾いたからって、いっっってぇー!お前こそ何すんだよー?」
思いっきりミツの頭をぶん殴り、ペットボトルを奪い取る。
「アホかお前はっ!これ、霧島のだぞ!?」
「は?別にいーじゃん。ちょっとくらいー。」
ちょっとくらいって……。
量の問題じゃねぇ!!
「駄目に決まってんだろ!」
「はぁ?なんでダメなのー?」
な、なんでって……。
んなこと、言えるわけねぇだろっ!
「あーもう分かった。これはお前にやる。新しいの買ってくるし。」
腰を屈めて立ち上がる。
「えー?でも応援はー?」
「俺の分も、しっかり応援してろ。」
そう言い残し、体育館外の自販機へ走った。
ミツが口つけたペットなんか、霧島に飲ませられるかっ!
「……で。おまえ、さっきどこ行ってたの?」
「………………。」
三回目の休憩。
タオルを受け取った霧島の、刺すような視線が痛い。
てか、あんだけ試合に集中してたやつが、なんで俺が抜けたの知ってんだよ。
「オレが試合出てやってるのに、どこほっつき歩いてた?」
「……ちょっと、不慮の事故で。ドリンク買いに行ってた。」
と、新しいペットボトルを差し出す。
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