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埋めた頭に、イチさんの手がのっかってきて、撫でるようにサワサワと手が優しく上下する
言葉はそっけないくせに
「眠い」
そんなイチさんの声が、耳に入ってくる
もっと声が聞きたくて、
もっとこうしていたくて。
眠気があるのに、眠りたくない
「イチさん」
「ん」
「……」
あいているほうの手で私の手をとって、自分の心臓の位置に私の手を置いてその上からまた大きな手を重ねるイチさん
――懐かしい
これは、イチさんのクセだ。
他の人にも同じことをしてるのかも、と想像してしまう私は、おかしいのかな。
これが特別なら、いいのに
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