kiss20 - 一万回の想い -

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「アンタに踏み出して欲しかったのは、  彼に一歩近づいて欲しいってことでしょ。 一生変わらずに愛する自信がなかったら、こんな回りくどいこと、出来ないよ」 モリリンが、小栗の想いを語る。 「意外とさ、あんたの痛み、 この草食男子君は、よーく理解してるのかもね」 と、レーナもモリリンの意見に付け加えた。 二人が見つめる。 「会ってきたら? フランス行っちゃうんでしょ?」 レーナが、誘惑する。 けれど、この告白から、既に3ヶ月も経っている。 それに告白に対して、断りを入れたような発言をしているわけで、 今も有効だなんて考えるのは、虫のいい話だ。 人の気持ちは移り変わるもので、 今の愛は、惜しげもなく変えらえる。 だってさ、 それがオトコってモンでしょ。 きっと、小栗だって、今も、このときの小栗のままなわけ...ない。 『待ってるから』 私の部屋を出る時に言った、アイツの言葉。 其の言葉は、 ”今も、私の言葉を、待ってる” ....の?
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