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「私だって組みたくないわよ。
だけどクライアントの指名だから
仕方ないのよ。
それじゃ今日も
それぞれ担当してる案件を
しっかり進めてちょうだい」
じーっと冷たい視線を
送り続ける千夏とは
目を合せずに指示だけ出して
ミーティングルームを出た。
…はぁぁ…
面倒くさい女。
憂鬱な気分を抱えたまま
デザイン課に向かう。
「東雲さん、早速だけど
青木様の件で打ち合わせ
お願いしたいんだけど」
声を掛けた私を
やっぱり無表情のまま
チラリとだけ見て
東雲遥斗はスケッチブックを手に
立ち上がった。
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