白と黒

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「だって今回の新人19歳なんだろ」 「飛び級して試験に合格した女性隊員だそうだ」 「どんな子かなー・・・可愛いかな」 「まずソコを求めるのはおかしいと思うがな」 「おかしくないぞ!!もしかしたらSクラスのマスコットになりうるかもしれないんだぞ」 「居るだろSCEのマスコットキャラクター」 「え、何、あの訳わかんないウサギが日本刀と拳銃携えたキャラの事言ってんの」 「それ以外に何を指すんだ」 あちゃー・・・と言わんばかりに顔に手をやる志義 ※SCEは国の機関の為に所謂ゆるキャラと言われるイメージキャラクターが存在します そんなくだらないやりとりをしていると 《ガチャ》 「・・・失礼します」 自分の所属する部隊に恐る恐る入ってきた噂の新人、来宮アンナである 「君が来宮アンナちゃん?」 「は、はい!!!そうですっ!本日付でSクラスに配属されました来宮アンナといいます!!」 「俺は紅志義 Sクラスの副隊長兼SCE情報捜査部隊隊長も兼任させて貰ってる ま、基本はSクラスの方が人手足りないからSクラス所属って事にしておいてくれ」 そして蒼がアンナに近づいてきた 「Sクラス隊長、神崎蒼だ 今回Sクラスに入隊したことを心から祝う」 「あ・・・ありがとうございますっ!!」 蒼の放つ独特の威圧感に圧されながらも返事をするアンナ 「Sクラスを始めC・Eクラスは所謂刑罰法規を行使する機関であり 世間での解釈は警察では手に負えない事件を担当する国の組織という認識だろう 突然だが来宮隊員、SCEが創設された経緯を知っているか」 「は、はい!! SCEは特別犯罪の為に組織された機関であり人外の相手に武力を行使する機関です」 「その“人外”とは何か解るか」 「はい、通称は“ピエロ”という仮面の集団ですよね」 「そうだが・・・何故彼等はピエロと呼ばれているか知っているか」 「それは・・・犯行を行う者が全てピエロのような仮面をしているから世間の間でピエロとそのまま呼ばれるようになった為・・・でしょうか」 「確かに・・・簡潔な答えだな」 「ま、あながち間違いではないけどね」 微妙な返答をされてアンナは内心少し不安にはなったが・・・この答えが解るのはもう少し先の話 「入隊して早々で申し訳ないが任務に同行して貰う」 そうして渡されたのは一本の短銃である
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