プロローグ

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────タタタン 銃声が響くと、それと伴って山の中にひっそりと建てられた小屋の窓が割れた。 「オイ、何だ!?」 小屋から声が聞こえる。 が、その声も直ぐに聞こえなくなると、山には静寂が降りかかる。 鳥の声がやけに大きく聞こえる。 暫くの沈黙を経て、鳥たちは一斉に羽ばたく。 パリンとガラスを割ったのは空き缶程度の大きさの黒い物体三つだった。 「────ッ!?伏せろ!!」 その声の直後、爆発音と共に強烈な閃光と音、そして煙が小屋の中に充満する。 「スタンとスモークだ!」 怒声が飛び交う小屋を、ガスマスクを装着した者が三人で取り囲んでいる。 扉の前まで来た三人組は、先頭の者の合図で一斉に突入を開始し、銃声が再び響いた────
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