二度目の告白

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こんなに遅くまで付き合ってくれる人はそうそういない。 みんないい人たち。 こんなに暗いとボール見えないだろうな。 野球部員、帰っちゃったかな? 大和先輩は部活来たのかな? 「先輩」 「行くだけ行ってみたら?」 あたしが何を言いたいのかすぐに読み取って背中を押した。 「待ってるから」 「はい」 奏太先輩の優しさに甘え、部室を飛び出した。 暗い夜空には三日月が寂しいげに顔を出していた。 静かなグラウンドの隅に一人佇んでいる人がいる。 野球のユニフォームを着て、ベンチに座っている。 久しぶりに見た先輩はどこか少し寂しそう。
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