君がいるから

2/15
前へ
/40ページ
次へ
大きな音で携帯が鳴る。 布団から手を伸ばして捜す。 なかなか手に収まらない。 少しずつ上に体を動かすと、音は鳴り止んだ。 布団の中に潜る。 また大きな音で携帯が鳴った。 あーーー!! 慌ててベッドから起き上がり、携帯を取った。 ディスプレーには奏太先輩の名前が映っている。 時計を見ると試合が始まって1時間以上経っている。 最悪! 「もしもし!」 「おー、やっと起きたか」 先輩の後ろがざわざわと騒がしい。 もう始まってるんだよね。 「さっき起きました」 「この大会一番楽しみにしてたやつは誰だっけ?」 「あたしです」 「だよな」 「はい」 一番楽しみにしてたのに、よりによって寝坊って!
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加