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ガラガラと部室のドアが開いた。
「勉強してるのか?偉い、偉い」
「奏太先輩!」
「俺もいるよ」
奏太先輩の後ろから悠斗先輩が出てきた。
「どーしたんですか!?」
奏太先輩と悠斗先輩は顔を見合わせ、「じゃーん」と一枚ずつ紙を見せた。
その紙には【合格通知】と書かれていた。
「これって」
「大学の合格通知だよ。駄目元で自己推薦で受けてみたんだよ」
「悠斗先輩も?」
「まさか受かるとは思ってなかったけど」
悠斗先輩は恥ずかしそうに頭を掻いた。
「これで来年の4月から大学生だ」
「おめでとうございます!」
「ありがと。望月も勉強頑張れよ」
「頑張ってます」
学園祭の準備に追われ、定期テストに追われ、それでも極力部活には出て。
入学したときは1年って長いと思っていた。
だけど、毎日が楽しくて、わくわくして、学校に来るのがこんなにも楽しいとは思わなかった。
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