きっかけ

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...ほとんどの人がすでに山口のように部活動を始めているというのに、俺は少し消極的なので、部活に入るタイミングを失ってしまっていた。 「よぉ、しまたに君」 突然、同じクラスのよく知らないやつが話しかけてきた。 「いや、島崎なんすけど」 「ああ、そうか、わるいわるい」 話しかけてきて早々名前を間違えるなんて不思議な奴だ。 「で、俺に何か用なの?」 「いやぁ、実はねぇ、山口と君との会話を先ほどまで盗み聞きしてたんだが」 自分から盗み聞きしてたなんて普通言わないだろ。 「うん、それで?」 「まあ、つまりあれだ、天文部に入らない?」 「え、天文部?」
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