猫と銀弧の社

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何故かって?そりゃ毎日1人でいれば猫と戯れたくもなるさ。 でも、たまには女の子とは言わないけど動物以外と帰りたいな…。 え?幼なじみとの密会の後は一緒に帰らないのかって? それは………察してくれ。 そんな事を考えながら少し切ない気持ちで後ろを付いて来る黒猫と共に歩いていると家の前に(正確には俺の家と隣にある幼なじみの家の間)母さんと制服姿で幼なじみの波崎綾の姿があった。 母さんと会話している様子からして、どうやら大事そうな会話をしているようだ。 学校で放課後の密会が無かったのは綾に家の用事があったのかもしれない。 今日は少しツイてる、呼び止める前にこのまま素通りして家に入ってしまおう。 可能なら密会は避けたい。 そう思い気づかれないように通り過ぎようとしたが… 「あっ、お帰り浩介。そうだ、ちょっといい?」 残念、呼び止められてしまった。
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