序章・幼なじみは俺を嫌う

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6月中旬のある日の事だ。 俺は薄暗い教室の中央に立っていた。 窓ガラスからは茜色の光が差し込み、辺りには埃の積もった机と椅子がある。 そして目の前には綺麗な顔立ちをした女の子が壁を背にして立っていた。 この教室は旧校舎にあるので誰にも使われておらず、空き教室になっている。 人目に付かず、誰も近寄らないので1人になりたい時などには(長年溜まった埃を除けば)最適な場所だ。 そんな場所に何故俺がいるかと言うと目の前にいる女の子(幼なじみ)に無理やり連れてこられたのだ。 誰も近寄らない教室で幼なじみと2人きりと言う状況を聞いて、大抵の人なら幼なじみからの愛の告白やらを想像する人は多いだろう。 だが、幼なじみ…いや、この学校の殆どの女子生徒に限って俺に告白やら話しかけると言った事などは有り得ない。どうでもいいが男もだ。 何故なら…
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