仔犬な男2

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「あはは、すいません。もうしませんから」 入江くんは練習をやめた。 「そうして下さい」 私はピシャリと言った。 彼のやること全てが想定外で、私は驚かされたり悩まされたり焦らされたり。 こんな年下の男の子に完全に踊らされているなんて・・・。 「東子さん」 「もうしないって言ったでしょ」 私はつとめて冷静に言った。 もう動揺しないわよ。散々年上を遊んでくれちゃって! 「本番ですよ。東子さん?」 挑発的な眼差し。右の口角が上がっている。瞬きもしないで私を見据えている。 コ、コ、コイツ! 体中の血液が全て一点に集まったのかと思うほど顔が熱い。 ・・・ヤラレタ!!!・・・ たぶん私は今世界一赤い茹でダコだ。
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