仔犬な男2

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一度白旗を上げてしまった私の心はお酒の力も手伝って軽くなった。 それからは他愛もない会話で時間が過ぎる。上司の話や同僚の話。お互いの趣味とか休日の過ごし方。 特に望んだわけでもないが、彼のプチ情報を知ることになった。 休日は友達とテニスとか、一人のときは愛車でドライブとか。 『茶々丸』という愛称を結構気に入っていること。 会社で噂の彼女とは、実際は何も無いこと。 社内の女の子たちなら喉から手が出るほど知りたい情報だと思う。 私にとっては特別なものではないけれど。 人懐っこい笑顔。計算なのか自然になのか、無邪気な素振りで嫌みなく自分の希望を通してしまう。 そして本当は手強い。
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