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マスターがカウンターにコースターとおしぼりを二組並べた。
「あ…、ごめんなさい。今夜は奥のテーブルいいですか?」
マスターはニコリとして
「もちろんどうぞ。」
そう言うとカウンターのおしぼりとコースターを下げた。
私は入江君に促されて一番奥のテーブルへ。
テーブル席はカウンターとは対照的にゆったりとしたソファーになっていた。
とても落ち着いた空間。
「ステキなお店知ってるのね」
私はオフホワイトのソファーに腰掛けながら言った。
「いいお店でしょ? 僕、学生の頃から一人の時は必ずこの店なんです」
入江君は嬉しそうだった。
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