仔犬な男2

7/26

292人が本棚に入れています
本棚に追加
/26ページ
『違和感』は暫し私の思考と言葉を奪っていた。 「お待たせしました」 ハッとして我に返る。 絶妙なタイミングでカクテルが運ばれて来た。なんだか救われた気がした。 ビタミンカラーの液体は私を強く誘惑する。 それは入江くんも同じだったようで、私たちは早速乾杯だけしてカクテルを口にした。 「美味しい」 という言葉に対してマスターは軽く頭をさげた。そして 「ここの店主で新谷彰と言います」 名刺を差し出して私に挨拶した。
/26ページ

最初のコメントを投稿しよう!

292人が本棚に入れています
本棚に追加