仔犬の皮を被った狼2

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部屋に入ると、彼は私をソファーに座らせた。そして黙って私の傍に座り、再び私を優しく抱きしめた。 窓の外は濃いオレンジ色。 何も考えたくなくて、逃げるように彼の胸に心を委ねた。 そして思う存分泣いた。 次に目に映った窓の外は、寂しげな藍色だった。
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