195人が本棚に入れています
本棚に追加
一つため息をついてエレベーターを待つ。
ポーン
程なくやってきたエレベーター。ドアが開き、エレベーターに乗り込む。
と、もう一人足早に男性が乗ってきた。
それは今、一番避けたい相手だった。
同じ会社に居れば当たり前。すれ違ったり、仕事で会話が必要になったりすることはわかっていたけれど・・・。
彼と目を合わさないように俯き、
「お疲れさまです」
と、事務的な挨拶をした。
「お疲れさまです」
彼も事務的に応える。
早くドアが閉まって目的の階に着いて欲しい。そう願うけれどなかなかドアが閉まらない。
こういう時は時間を長く感じるもの・・・。
・・・
だけど
・・・
いくらなんでも長すぎる。そっと顔を上げると『開』ボタンを押したままの彼が後ろ向きで立っていた。

最初のコメントを投稿しよう!