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「僕が最後まで迷ったヤツだ・・・」
「当日に渡せなくてごめんね」
「まさか今日サプライズがあるんて・・・さすがに思わなかったな。絶対大事にします。
もったいなくて履けないかも」
新しい靴を手に持ち、眺めながら言った。
「カジュアルにも合うから、きっと普段でもOKだよ。履いてくれたら嬉しい」
「ありがとう」
この時、今日初めて彼と目が合った。
優しく穏やかな視線。一瞬、楽しかった週末が戻ってきたような錯覚に陥りそうになる。
いけない。これは最後の優しさなんだ。間違っちゃ・・・ダメ。
そう自分に言い聞かせ、彼の言葉に頷いた私。
「行きましょう。夜店とかも出てるし」
そう言ってドアに手をかけた彼。
「うん」
私も続いて車を降りた。
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