437人が本棚に入れています
本棚に追加
「少しの間、会社では辛い思いをすると思うけど、俺が守ってやるから。心配すんな。堂々としてればいい。
それにしても、俺も鈍感だな・・・。相手があの『茶々丸』だったとは・・・。俺にとっては、総理大臣よりパンチ効いた相手だったよ」
課長は軽く笑った。
だけど私はその冗談を笑うことはできない。
「ご・・・ごめ、ん、なさい・・・」
隠してたわけじゃない。でも隠したいと思ってた。それはきっと、私だけが無難に幸せになろうとしたから。
申し訳なくて声が震えた。
「悪い、今の・・・嫉妬。俺、カッコ悪いな」
こんな私にどこまでも優しい課長の言葉。カッコ悪いなんて思うはずがない。
私は大きく首を横に振った。
最初のコメントを投稿しよう!