別れの花火と可愛い女2

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「ちょ・・・ま・・・」 どうしていいのか、なんと答えればいいのか。さっきまで、緩やかな時間が流れていたのに、状況は急転直下だ。 「うふふ、照れてらっしゃるんですか?」 「ち、違・・・」 「あんまり困らせるとお気の毒ですね。さ、行きましょう」 自分が私を追い込んだくせに、平気で『気の毒』だなんて。その上言い訳すらさせない。 私に声をかけた男子社員が「すいません。知らなくて・・・」と頭を掻き、他の皆も私に一礼して立ち去り始めた。 その瞬間を見計らったように、里緒奈ちゃんが声を上げた。 「あ~!わたし、忘れ物しちゃった。みなさん先に行ってて下さい。入江さんと一緒に、直ぐに行きますね」 そう言うと彼女は、入江くんに絡みついたままエレベーターに向かった。
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