別れの花火と可愛い女2

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「はい・・・」 私は頷いた。 「上から昨日の欠勤の詳細と、あと入江とのことを確認しておくように言われてる」 「はい・・・」 「入江とは、日曜日で終わったんだよな?」 「はい・・・」 課長の質問に、ただ「はい」と答える。私には余計な言い訳などする資格もない。 「わかった。『入江とは友人同士の付き合いで花火に出かけた。その帰りにたまたま事故に遭った。怪我は軽傷で今後の仕事に支障はない』これで上に報告していいか?」 「はい・・・本当にすいません。よろしくお願いします」 簡単な確認を終えると、課長が「ちょっと待っとけ」と言って部屋を出た。 暫くすると、コーヒーを2つ持って戻ってきた。 「ここには俺しか居ない。肩の力抜けよ」 そう言って私の前に一つ置いた。
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