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伝えようと思えば、電話一本で気持ちは伝えられる。
だけど、好きだからって、突っ走れるほど私は若くない。
入江くんから、直接『今も好きだ』と言われたわけじゃない。マスターの勘違いかもしれない。
もう、手遅れの可能性だってある。
だけどまずは、課長のプロポーズをきちんと断ることが先。
ここの後先を違えることは、絶対に許されない。
傷跡を指でなぞりながら、鏡の中の自分と向き合う。
明日にでも課長に時間を作ってもらえるよう、お願いしよう。
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