届かぬ想いと悪意の女3

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つい数ヶ月前までは、あの腕も肩も胸も、笑顔だって私のものだったのに。 そんなに近寄らないで。気安く触らないで。 早く、早く離れてよ!! 用事の済んだメモ書きをクシャクシャにした。いつもより強い勢いでゴミ箱に捨てる。 仕事しなきゃいけないのに、二人が視界に入って集中できない。 仕事に私情を持ち込むなんて、社会人として失格だ。 落ち着け私! 苛立ちを抑えようと、私は一度強く目を閉じた。
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